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乳がん精密検査

乳がんの確定診断をするには、「細胞診」、「組織診」と呼ばれる診断方法があります。「組織診」には、「針生検(CNB)」、「マンモトーム生検」、「外科的生検」の3つの検査があります。

検診で石灰化が見つかった場合 組織診
  • マンモトーム生検(MMT)(マンモグラフィ下)
検診でしこりが見つかった場合 細胞診(FNA)
組織診
  • 針生検(CNB)
  • マンモトーム生検(MMT)(エコー下)
  • 外科的生検

細胞診

細胞診の図

視診や触診、マンモグラフィ検診、超音波検診(エコー)でがんが疑われたり、がんとの判別がむずかしい場合に行う検査です。しこり(腫瘍)に直接細い注射針を刺して吸引した細胞や、乳頭からの分泌物を、顕微鏡で観察します。 超音波(エコー)でしこりの位置を確認しながら行うこともあります。麻酔は行ないません。

■細胞診の結果

分類方式は、「判定区分」とその「所見」より構成されています。「判定区分」はまず、その標本を「検体適正」と「検体不適正」に分けます。これは、ある一定量の細胞がきちんと採取できていれば、「検体適正」とし、更に“正常あるいは良性”、“鑑別困難”、“悪性の疑い”、“悪性”の4項目に分類されます。 医療機関によって、必要に応じて番号を採用することもあります。

判定区分の図

組織診

細胞診において、「鑑別が難しい」・「検体不適正」・「悪性の疑いあり」と結果が出た場合は、乳がんかどうかをはっきりさせるために、組織診を行ないます。
組織診は、大きく分けると3つあり、1つは、針生検(CNB)・2つ目は、マンモトーム生検・3つ目は外科的生検です。組織診では、細胞のかたまりを取り出すため、細胞診よりも、より確実な診断を得ることができます。

■針生検(CNB)

バネ式生検の図

専用の針をしこりに刺して組織を切り取る針生検(CNB)のことです。細胞診よりも取り出せる組織量が多いのですが、バネ式で、病変へのターゲッティングが難しいため、マンモグラフィ画像で発見された石灰化など微小の病変の場合、組織を取り出すことが困難になります。その場合は、マンモトーム生検を行います。

■マンモトーム生検(乳房画像腫瘍ガイド下吸引術)

マンモトーム生検の図

マンモトーム生検は、局所麻酔下で行われ、生検のための小さな傷(約4mm)が1つだけで、縫合は不要です。傷跡は1〜2か月くらいでほとんど目立たなくなります。細胞診や針生検(CNB)よりも組織量が多く、より確実な診断をすることができます。 → 詳しくはこちら

■外科的生検

外科的生検の図

細胞診や針生検(CNB)でも診断がつかない場合に、手術室で病変の一部・または全部を摘出し検査する方法です。組織診の中でも、もっとも多くの組織量があるといえますが、傷跡が残る可能性も高く、最近では、良性の可能性が高い場合は、針生検(CNB)を選択することが多くなってきました。

しこりがあったからといって、乳がんとは限らない!

しこりがあったからそれは必ず乳がんだ、というわけではありません。実際には乳房にできるしこりの8〜9割は良性といわれています。乳房にしこりができる主な病気は、乳腺線維腺腫、乳腺症、乳がんの3つです。

■乳腺線維腺腫

10代〜30代に多く見られ、小豆大のしこりから、鶏卵大ほどのものまで様々です。中には2、3個できる人もいます。専門的な検査を行ったうえで、乳腺線維腺腫と診断がつけば、がんに変わる心配もないので特に治療は必要ありません。

■乳腺症

30代〜40代に多く見られます。乳腺に硬い部分ができたり、分泌物がたまったり、のう胞ができます。また乳房の張りや痛み、乳首から透明もしくは乳汁のような分泌物が出ることがあります。月経前に症状が強くなりますが、月経が始まると軽減します。特に心配のない病気ですが、乳がんと紛らわしいので、鑑別することが重要です。

■乳がん

ほとんどが乳管からできる「乳管がん」です。がんが増殖するとしこりができ、進行するに伴い、しこりも大きくなります。やがてがん細胞が周囲の血管に入ると、肺や骨などに転移します。しこりが大きければ転移の可能性も高くなります。たとえ乳がんであっても、早期に適切な治療を受ければ生存率は95%と高く、乳房切除の可能性も低くなります。しこりを発見したら、むやみに怖がったりせず、迷わず専門医のもとに検査を受けましょう。

しこりを見つけたら自分で判断しないで、検査をうけてね!
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